209号─平成21年5月発行
昭和のかたち
とやまの昭和のかたちの象徴ともいえる紡績工場。ゴシック文様の金具がついた木製の扉、イギリス中世風木造建築の事務所、のこぎり状の屋根。どれも、当時の人びとがかつて見たことのないかたちだった。昭和初期に建てられたとは思えないほど、いまも見事に維持管理されている。
文・須山盛彰・山崎寿美子 |
210号─平成21年6月発行
洞杉Ⅱ
小誌で特集し、存在が広く知られるようになった洞杉。平成十二年の国の発表では幹周り一五・六〇メートルであったが、環境省の計測基準などから再計測したところ、株立ちで三〇・一八メートルとなった。現在は岩手県大迫町のカツラの三〇メートルがトップだが、日本一となる可能性が大きい。
文・平英彰・田代昭夫 |
211号─平成21年7月発行
追憶のフォルム
とやまはかつて大河川の氾濫に苦しめられたが、近代化の過程で河川を制御し、電力県・工業県として発展した。機関車・発電所など、歴史の証人とも言える近代化遺産の数々が、大切に保存されている。本来の機能に従ったかたち(フォルム)は美しく、今も輝きを放っている。
文・柳原正樹・大島秀信 |
212号─平成21年8月発行
砂 利
七大河川がひしめき、県東部に急流河川が集中するとやまでは、良質の天然砂利が大量に供給されていた。とやまの公共土木事業を下支えしてきた砂利だが、環境への配慮から河川での採取も制限されるようになった。砕石などの骨材に取って代わるなど、砂利の世界も様変わりした。
文・有川成正・島田源正・藁谷進 |